2014/12/14

カラーモジュレーション塗装

-- カラーモジュレーション塗装 --




カラー・モジュレーション塗装の塗装手順をまとめた。カラー・モジュレーション塗装とは、一般的には
エア・ブラシで面ごとに明暗を付けた塗装法のことである。
よくカラー・モジュレーション塗装はリアルではないと云う批判も聞く。
確かにリアル指向の塗装法ではないが、単色ベタ塗りのプラモデルと比べ、塗装の情報量が上がり、
縮尺物であるプラモデルを、実物の戦車がもつ塗面の圧倒的な情報量に近づける為の嘘としては、優れた塗装法であると私は考えている。
そして、カラー・モジュレーション塗装で製作されたプラモデルを実際に展示会で目にし、
その見栄えが非常に良いと感じたので取り入れた次第である。




- GSIクレオス / Mr.カラー特色 カラーモジュレーションセット オリーブドラブ VERSION を用いた塗装 -


アーマーモデリングNo.178の特集で、当カラー・セットを用いた詳細な塗装手順が載った記事があるので、
作例と同じM5A1のタミヤ製キット(記事ではAFVクラブ製のキットを使用)を用意し、塗装を行った。



神社のおみくじの如き縦長の説明書である。



型は古いがヒケは少ない。



ランナーも三枚(残り一枚は付属フィギュア)で、さくさく組みあがる。



隙間をタミヤパテで埋め、工作完了。



- カラーモジュレーション塗装 -


いよいよ塗装に入る。先ず足廻りや奥まった部分にODシャドーを塗装。



次に車体全体にオリーブドラブ2を塗装。



ここからがカラーモジュレーション塗装の肝である。
綺麗なグラデーション塗装には、何よりも塗料を薄く希釈する事が大事である。
私は塗料1にシンナー10の約10倍に薄めた塗料を用意し、ニードルを絞り、塗面を濡らさないように
何度もエアブラシを往復させてグラデーションをつけている。

説明書き通り、水平(に近い)面は前側をハイライトにし、垂直(に近い)面は上側をハイライトにし、
この段階では面の約2/3の面積を塗る感覚で塗装している。

パネルラインは名刺大の紙や、マスキングテープを用いて塗り分ける。なるべくマスキングをしなくて
良い吹き付け角度を探してノー・マスキングで塗り分けるのがコツである。

先ずODハイライト"1"を塗る。ハイライト1、ハイライト2の順に塗るので順番に注意。
私は一度間違え、やり直した。




最後ODハイライト2を、約十倍に薄めてパネルのキワにだけ塗り、軽く境目を馴染ませる。




完成。


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- タミヤアクリルを用いたダークイエロー・カラーモジュレーション塗装 -


GUNZE SANGYO / Sd.Kfz.250/1ノイにカラーモジュレーション塗装を施す。
ダークイエロー塗装だが、タミヤアクリルの品番だとXF-60よりもXF-59の方が個人的に好みであるし、
ミスターカラー・カラーモジュレーションセット付属の説明書きの色味も、XF-60よりもXF-59の方が
より近いと感じたので、XF-59を基本に塗装を行った。

GSIクレオスのカラーモジュレーションセットに倣い、四色で塗装した。
色は暗い順に、
①XF-59デザートイエロー+XF-51カーキドラブ+XF-64レッドブラウン
②XF-59デザートイエロー
③XF-59デザートイエロー+XF-55デッキタン
④XF-15フラットフレッシュ+XF-2フラットホワイト

ハイライトにXF-59ではなくXF-15を選択しているのは、白を混ぜる事で彩度が落ちる為である。


それでは塗装に入るが、タミヤアクリルは模型用ラッカーシンナーで薄めている。
比率としては塗料1:シンナー2~3の約2~3倍である。


先ず足廻り、車内を一番暗い①で塗装。後々色が乗りにくいと思われる所にしっかりと塗料を乗せる。



次にXF-59を外面ボディに塗装。



ここからがカラーモジュレーション塗装の肝である。
綺麗なグラデーション塗装には、何よりも塗料を薄く希釈する事が大事である。
私は塗料1にシンナー10の約10倍に薄めた塗料を用意し、ニードルを絞り、塗面を濡らさないように
何度もエアブラシを往復させてグラデーションをつけている。

説明書き通り、水平(に近い)面は前側をハイライトにし、垂直(に近い)面は上側をハイライトにし、
この段階では面の約2/3の面積を塗る感覚で塗装している。

パネルラインは名刺大の紙や、マスキングテープを用いて塗り分ける。なるべくマスキングをしなくて
良い吹き付け角度を探してノー・マスキングで塗り分けるのがコツである。


XF-59(画像のXF-15は誤り)とXF-55を1:1で混ぜたものを吹き付ける。



最後にもう一段明るい塗料を、約十倍に薄めてパネルのキワにだけ塗り、軽く境目を馴染ませる。



以上でカラーモジュレーション塗装は終了。


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- タミヤアクリルを用いたフィンランド軍グリーン・カラーモジュレーション塗装 -


同様にフィンランド軍のグリーンもカラーモジュレーションで塗装した。
使用塗料は暗い順に、
①ODシャドー(前述のミスターカラーを使用)
②XF-58オリーブグリーン+XF-62オリーブドラブ
③XF-65フィールドグリーン
④XF-76灰緑色+XF-65フィールドグリーン






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使用キット、塗料はこちら。