タミヤ1/20グランプリコレクションの第一作目である、『20001 タイレルP34シックスホイーラー』で初めて使われた、
DFVエンジンのAランナーは、その後の同エンジンを搭載したF1キットである、
20002(20062) マクラーレン M23 フォード
20004(20065) J.P.S Mk.lll ロータス78
20006(20064) ウルフ WR-1 フォード
20012 リジェJS11フォードF-1
20014 ウィリアムズFW-07
20053 タイレル P34 1977 モナコ GP
20058 タイレル P34 1976 日本GP
20060 ロータス タイプ79 1978
20061 マルティーニ ロータス タイプ79 1979
の9車種にも付属する、最も使用されているキット数の多いF1プラモデルのエンジンである。
このDFVエンジンのAパーツは、ランナーに『©1977 TAMIYA』と刻印されている通り、約40年前の金型物で、パーツは一面ずつの箱組みであり、
組みたても現代のタミヤ・キットの様にいわゆる"バチピタ"には決まらないので、今夜は私の製作法を紹介したい。
DFVエンジンの基礎の箱は8パーツで構成されている。古い金型なので、金型の合わせの面には、
結構な抜きテーパーが付いており、金型の合わせ目に出来る"パーティング・ライン"も強めに残っているので、
スティック・タイプの紙ヤスリを用いて、接着面を垂直かつ平滑に確実に処理する。
スティック・タイプの紙ヤスリは、古いタミヤ・キットのF1の整形に私が最も重要であると思っている工具である。
番手は場所によるが、#320、#400が良いだろう。
基本的には説明書き通りに進める。
約40年前のキットなので、パーツを合わせる凹凸は合わない場合が多いので、仮組みし、合わなければ凸ピンは切り飛ばして微調整する。
ここが一番重要なポイントなのだが、
先ずA24、A25、A5による下面をピッタリと揃え、A24とA25を垂直に固定する。ここがクリア出来れば
出来たも同然。
次にA27、A28を接着。垂直にしっかりと組み付ける。
最後にA32、A33、A23の順にパーツを接着し、カムカバーの面をスティック・ヤスリで面一にすれば
完成となる。
Aランナーのエキゾースト・マニホールドも組みづらい。先ず、強めのパーティング・ラインはキッチリと処理し、
結束部分のパーツの穴に凸が刺さるかを確認し、次にエンジン側へは接着せずに、オレンジ蓋のタミヤ・セメントをパイプと結束パーツにはみ出しはあまり気にせず多めに塗り、ガッチリと接着し、
5パーツを一つにまとめる。マスキング・テープで乾燥するまで固定する。
乾燥後、隙間をパテ類で、はみ出しをヤスリで処理する。
パイプやボディ等の丸みのあるパーツの下処理には、スポンジ・ヤスリが便利である。
F1モデルの製作において、スティック・ヤスリとスポンジ・ヤスリは私には欠かす事の出来ない工具である。