製作時間 0.5時間
-- 遂にリリースされたエブロ・ロータス88 --
2016年4月、エブロより待望のロータス88がリリースされた。2014年の静岡ホビーショーの段階で、同社ロータス88Bのテスト・ショットを目にしていたので、かなり待たされた感があるが、ざっと中身に目を通したところ、待たされた分の期待を裏切らぬ、素晴らしいキットであるように思えた。
パッケージは、同社MP4-30では光沢のある通常タイプの箱であったのだが、此度は従来のクラシックF1シリーズと共通の、艶消しタイプの高級感のある材質に戻っていた。
定価税抜き6800円と、1/20F1プラモデルでも、2016年現在時点で最高値を付けたキットであるが、別売で1000~3000円するタバコ・デカールが必要ないので、トータル・コスト的にはそこまで割高ではないだろう。何より内容が充実しているキットである。
私は当キットをヨドバシ・ドットコムで買い購めたのだが、きちんと四方が剥がし易いマスキング・テープで留められており、しっかりとした梱包であった。
偶に、アマゾンやヨドバシでプラモデルを購入する方を咎めるカキコミをインター・ネットでは目にするのだが、言語道断である。
と云うワケで早速開封した。パーツがギッチリと詰まっている。パーツがギッチリと詰まっている、それ自体がうれしいのである。
最早おなじみと云えるD.F.V.エンジンのランナー。本体の箱組みが出来上がっており、誰でも正確に組むことが出来る、確かな設計である。
袋の一部は、端が今まで見たことがないタイプのもので留められていた。
当キットは押し出しピン痕が非常に少ないのが特徴である。通常のキットであれば存在する筈の、フロント・ウイング裏の押し出しピン痕も、存在しない。
部品をよく見てみると、部品手前の枝部分を押し出すように設計がなされているのである。
エブロの金型は、『モデルグラフィックス』誌エブロ特集号の社長インタビュー記事で、中国でつくられていると書かれていたが、中華人民共和国のプラモデル金型制作技術は、物凄いレベルに到達しているのであろう。
ウインド・スクリーンはアンダー・ゲートになっている。かような部分もぬかりなく設計されている。
『モデル・カーズ』木谷社長コラムによると、タイヤの形状修正で発売が大幅に遅れたそうだが、待った甲斐のある、雰囲気のよいタイヤである。
カウル・パーツも、メッキ済みのものと、ノーマルのツー・タイプが入っている。
私はカウルは全塗装し、銀部分はガイアノーツ『パールシルバー』を用いる予定である。偏屈なオタクなので、全塗装し、ラッカー系クリアーをかけ、研ぎ出し行わぬと、気が済まぬのである。
確認は行っていないが、染み出しがなさそうな青である。
パイプ類もパーツ化されている。丁寧に塗り分けるだけで、内部はかなりのメカメカ感が醸し出されるであろう。
パーティング・ラインの整形は大変そうだ。
裏側には毎度お馴染みのナットを埋め込む予定である。
シート・ベルトの穴が開いているのがうれしい。
ホース・ジョイントもパーツ化。
サスペンションはリアルに細目なので、折らぬよう注意したい。
フロント・ウイング左右を繋ぐパイプは金属製のものが付属。
メッキの厚みで部品が入らなくなったためか、正誤表が付属する。
サイド・カウルのメッキ調デカールも付属する。デカールは、"オール・カルト"である。
此度のキットには、割としっかりめのシートベルト・デカールが付属する。
ホイールが中々にオラついた形状をしていて興味深い。
ゴチャゴチャと講釈を垂れるのはこれくらいにして、製作開始ッ。